県民共済の利用方法
老後のことを考えると県民共済のみでは不安
以前、県民共済と医療保険を比較し、県民共済のみの加入では老後の保障が危ないという記事を作成しました。
県民共済と医療保険どっちに入るべき?
老後のことも含めた一生涯の保険という意味では、県民共済のみの加入では保障として心もとないです。
その理由は、こちらの表を見ていただければ分かりやすいかと思います。
県民共済の老後の保障の減少
加入可能 年齢 |
60〜65歳 | 65〜70歳 | 70〜80歳 | 80〜85歳 | 85歳〜 |
---|---|---|---|---|---|
入院保障 (病気) |
4,500円 | 2,500円 | 2,500円 | 0円 | 更新・加入不可 |
入院保障 (怪我) |
5,000円 | 2,500円 | 2,500円 | 1,000円 | |
死亡保障 | 700万円 | 200万円 | 150万円 | 50万円 | |
先進医療 | 75万円まで | 75万円まで | 75万円まで | 0円 | |
月保険料 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
以上のとおり、県民共済は65歳から保障が先細りし、85歳以上は加入や更新をすることができなくなります。
そのため、加入する保険が県民共済のみでは本当に保障が必要となる老後には不安が残ってしまいます。
県民共済のメリットをうまく活かそう
しかし、県民共済にも加入するメリットはあります。
上手く活用することで必要な保障をしっかり得ることができます。
メリットを活かして加入すれば、県民共済は良い保険だとも言えます。
県民共済のメリットを最大限活かす方法を紹介します。
県民共済は器用貧乏
そもそも県民共済のメリットとは?
まず、県民共済のメリットを紹介します。
県民共済のメリットは
- 保険料が変わらない
- 保険料の割に保障内容のバランスが良い(65歳までに限る)
- 毎年、若干の割戻金がある
ということです。
県民共済には死亡保障と医療保障が備わっている
県民共済には、死亡保障と医療保障が付いた保険料1,000円の総合保障1型というものがあります。
保障内容の詳細は以下のようになっています。
この内容を見ていただくと、保障内容がバランスよくそろっているのがお分かりいただけると思います。
各保障自体は器用貧乏…
県民共済は、格安で死亡保障と医療保障が得られますが、それぞれのいいとこどりなため、各個別の保障自体は保障としては心もとないです。
どちらもあるが、どちらもやや物足りない「器用貧乏」という感じです。
(余談ですが、ファイナルファンタジー5というゲームでいうところの赤魔導士のようなものです。)
そのため県民共済の保険は、単品で入るには非常に心もとないですが、しっかりした終身型の保険に+αするには良い保険です。
たとえば、
- あともう少しだけ医療保障がほしい
- 一時的に死亡保障を増額したい
このような場合には役立ちます。
県民共済は毎年お金が返ってくる
県民共済から返ってくるお金の正体とは
県民共済にご加入の方はご存知だと思いますが、県民共済は加入していると毎年いくらか保険料が返ってきます。
「割戻金」と呼ばれています。
返ってくる金額は毎年異なりますが、支払った分の3割程度は返ってきます。
(その年に保険が多く使われれば返ってくる金額は少なくなります。)
ここ5年間の割戻率
参考までに都民共済を見てみますと、現在公表されている直近5年間の割戻率は以下のようになっています。
毎年、支払った保険料のうち、この割戻率の分保険料が返ってきていることになります。
(最も加入者が多い総合保障型・入院保障型の割戻率です。)
対象年 | 平成22年 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 割戻率 | 30.30% | 33.80% | 31.25% | 32.56% | 32.64% |
---|
割戻金を計算してみよう
以上の割戻率を基に割戻金を計算してみます。
用いるのは、平成26年分の割戻率の32.64%です。
上で例に挙げた毎月の保険料1,000円の総合保障1型で計算してみます。
年間の支払額で考えると以下のようになります。
1,000円 × 12(ヶ月) × 0.3264(割戻率) = 3,916円
以上のようになり、年間で12,000円の保険料を支払い、そのうちの3,916円が返ってきたことになります。
これを月額にしてみると、毎月1,000円払い、そのうちの326円が返ってきたことになります。
そのため、実質的な毎月の保険料は674円と言えます。
この保険料で、少ないながらも死亡保障と医療保障が得られるのであれば間違いなくお得です。
県民共済に入る際の注意点
県民共済のメリットを最大限生かして加入しよう
以上のように、保険料も割安で手広い保障が得られる県民共済は間違いなくお得な保険ではあります。
ただし、やはり最初に書いたとおり、それも65歳までです。
65歳以降は保険料が変わらずに保障が減少していくため、どんどん割高になっていきます。
それを踏まえた上で、県民共済のメリットを最大限活かす入り方は
65歳までの間、ベースとなる保険の+αとして加入する
となります。
しつこいですが、県民共済は65歳以降には正直役に立ちません。
そのため、現役世代のうちに、「入院保障があと少しだけ欲しい」という使い方をするのは良いですが、生涯の保障としては向いていません。
保険が県民共済だけの方には見直しを強くお勧めします
今現在、県民共済にのみ加入されている方には保険の見直しを強くおすすめします。
今現在、県民共済にのみ加入されている方には保険の見直しを強くおすすめします。
保険会社の終身医療保険は、想像しているよりずっと安いです。
実際に私は県民共済だけに加入していましたが、無料の保険相談サービスを利用し、保険会社の終身医療保険に乗り換えました。
県民共済では、月2,000円の総合保障U型に加入していましたが、乗り換えたメットライフ生命の終身医療保険も保険料は毎月2,047円と県民共済と変わりません。
それなのに、保障内容は一生涯保障が変わらない手厚いものとなっています。
私が入った医療保険
県民共済のみでは保障に不安がありましたが、今現在は医療保障に関して何の不安もありません。
乗り換えて正解だったと感じています。
県民共済を上乗せとしては使うことも検討中
ただ、もし今後、終身医療保健のみで不安ができれば、県民共済を上乗せとして使おうと思っています。
このように、民間の終身医療保険に加入し、心もとなければ県民共済を足すことで、安い保険料でバランスの良い保障が得られるという県民共済のメリットを最大限活かすことができます。
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