教職員の方はジブラルタ生命や労働組合の共済以外も検討を
教職員の方が入る保険はジブラルタ生命か労働組合の共済が多い
さまざまな企業には、各生命保険会社の保険外交員の方が出入りし、日々保険の営業活動が行われています。
ただ、そんな中で、保険会社がほぼ寡占状態となっている業界があります。
それが、公立学校の教職員の方々です。
公立学校の教職員というのは、
- 先生(教員)
- 保健の先生(養護教諭)
- 栄養士さん(栄養職員・栄養教諭)
- 事務さん(事務職員)
といった人たちの事です。
(ここではあくまで、いわゆる県費負担の教職員のみを挙げています。)
公立学校の教職員の方は、そのほとんどの方がジブラルタ生命の生命保険に加入していることと思います。
もしくは、保険会社以外だと労働組合の共済保険という場合もあります。
内容に納得した上で加入している分には良いのですが、加入前にしっかりと保障内容を把握しているでしょうか?
以下では、公立学校教職員の方が保険加入時や、見直し時に気を付けておきたいことについて紹介します。
何故、公立学校ではジブラルタ生命か労働組合の共済保険なのか
ジブラルタ生命と日教弘の関係
公立学校の教職員の方が、ほぼジブラルタ生命一択であるのにはもちろん理由があります。
それは、ジブラルタ生命が「日本教育公務員弘済会」(日教弘)と提携しているからです。
では、そもそも「日教弘」とは何かというと、教育公務員の福利厚生の充実等を目的とする公益財団法人です。
他にも学生に対する奨学金の貸与なども行っています。
日教弘は、もともとは昭和24年に静岡県で誕生し全国に広がりました。
現在では、すべての都道府県に支部があります。
そんな日教弘では、福祉事業として次のようなことを行っています。
日教弘の福利厚生に関する主な事業内容
- 提携宿泊施設の宿泊費助成
- 冠婚葬祭時の給付金支給
- 医療費補助
- 損害保険事業
- 生命保険事業
この「生命保険事業」について、ジブラルタ生命が引受会社となり保険が提供されています。
日教弘については、加入の手続きなどは特になく、教育公務員になった時点で自動的に加入しています。
そのため、教職員の方自身は加入した覚えがなくても、学校にジブラルタ生命の外交員の方が営業に来て、生命保険に加入するということが多いわけです。
労働組合の共済保険
公立学校の教職員の方が加入することが多い労働組合と言えば、日本教職員組合(日教組)です。
この日教組も、組合員への共済事業として生命保険を提供しています。
ただ、共済事業と言っても、日教組自身が生命保険の引受会社になっているわけではありません。
生命保険会社に外部委託する形で、共済保険を提供しています。
提供している生命保険は、日教弘のように全国一律ではありません。
各都道府県の支部ごとに引受保険会社が異なっていることがほとんどです。
とはいえ、日教組加入者の方であれば、ほとんどの方が何かしらの共済保険に加入しているのではないでしょうか。
ジブラルタ生命も共済保険も内容をしっかり確認した上で加入することが大切!
付き合いやなんとなくで保険に入ってはいけない!
教職員の方に気を付けていただきたいのは、付き合いで断り切れずになんとなく保険に入ってしまうことです。
特に、新卒の20代前半の方には気を付けていただきたいです。
新規採用の教職員の方は、4月は特に忙しくバタバタしています。
そんな中、
- 日教弘の委託を受けたジブラルタ生命の外交員の人
- 日教組の委託を受けた共済保険提供保険会社の人
から保険の営業を受けることがあります。
その際には、おそらく次のようなことを言われるはずです。
「みんな入ってる保険ですよ。」
「若い内から入っておくと安くなりますよ。」
「就職したらこれくらいは入っておかないと。」
ここで、こうした言葉で納得して簡単に保険に加入してはいけません。
断り切れないからだったり、なんとなくで保険に入ってしまうとそれから40年近くの間保険料を払い続けることになります。
新卒の段階で、そんなに安易に保険を選んでしまってはいけません。
その保険が本当に必要なのか、良い保険なのかをよく考えて
ジブラルタ生命や共済保険の委託会社の人から保険の提案を受けたら良く考えてみることが大切です。
- 今、本当にその保険が必要なのか
- 保険料は高すぎないか
- 保障が必要以上に大きすぎないか
独身なら死亡保険はほとんど必要ない!
新卒の教職員の方で必要以上に金額の大きな死亡保険に加入する方がいます。
しかし、子供がいるなら話は別ですが、独身であれば大きな死亡保険は必要ありません。
新卒の方の場合、最大でも死亡保障は300万円もあれば十分です。
死亡保険は無くても問題ないくらいです。
もし、1,000万円や3,000万円と言った死亡保険を提示されてもそれは入るべきではありません。
金額の大きな死亡保険が必要になるのは、結婚して子供が生まれてからです。
出産した時に子供と家族のために考えたい保険
医療保険も保障てんこ盛りは必要ない
死亡保険だけでなく、医療保険でも加入前に十分な検討が必要です。
提案される医療保険の場合、オプションの特約保障がてんこ盛りになっていることが多いです。
独身の方にとって、若い内に最低限の終身医療保険に1つ加入しておくことは当サイトでもおすすめしています。
しかし、それはあくまで最低限の保障で十分であり、オプションてんこ盛りは必要ではありません。
最初から保障の厚すぎる医療保険に加入すると、将来見直したり保障を追加したりすることが難しくなります。
また、支払う保険料も無駄に高くなってしまいます。
そうならないためにも、提案されている保険が本当に必要なのか、また保険料が高すぎないかということを加入前によくよく考えることが大切です。
すでに保険に加入している教職員の方は他の保険への見直しも含めて幅広く検討を
保険料毎月かなり支払っていませんか?
新卒以外の教職員の方で、すでにジブラルタ生命や共済保険に加入している方は、今のその保険が本当に必要かどうかを見直してみてください。
毎月、
- 掛け捨ての死亡保険
- 医療保険
に2〜3万円もの保険料を支払っているような場合には、見直せば保険料が安くなる可能性が高いです。
「教職員しか入れない保険=安くて良い保険」ではない
ジブラルタ生命や共済保険の委託会社から保険の提案をされる際、「教職員しか入れない保険」だという旨が説明されます。
ただ、そこで勘違いしてはいけないのは、それが必ずしも割安で良い保険であるかどうかは別問題であるという点です。
確かに、日教弘や日教組の保険事業の保険は、旧職員の方限定の保険となっています。
でも、いくら限定の保険であったとしても、その保障内容が自分に合っていなければ意味がありません。
- 必要のない保障がついている
- 死亡保障額が大きすぎる
- 祝い金の特約が付いている
以上のような状態になっていると、自分に必要のない保障に対して保険料を払っていることになります。
見直さないと、無駄な保険料を支払い続けることになる可能性が非常に高いです。
お子さんが大きくなったら大きな死亡保障は必要ない
お子さんが生まれた際、死亡保険に加入する方はとても多いです。
確かに、お子さんが生まれたら、その子のための保障として2,000万円程度の死亡保障は必要となります。
ただ、お子さんのために必要となる保障額は、お子さんの成長に従って毎年少なくなっていくはずです。
お子さんが大学生になる頃には、お子さんのための大きな死亡保障は必要ありません。
多くても1,000万円もあれば十分すぎるくらいです。
もし、お子さんが大きくなっている場合には、加入している死亡保険の保障額は減らした方が良いです。
加入当初のままの死亡保障額は必要ありません。
そうすることで、死亡保険の保険料を大きく減らすことができます。
1つの保険会社にとらわれずに幅広く検討をしてみましょう
大切なのは複数の保険会社を比較すること
教職員の方が自分に最適な保険への加入が難しいのは、
他の保険との比較ができていないからです。
- 死亡保険
- 医療保険
以上のどちらであっても、他の保険と比較することでその保険の良し悪しが見えてきます。
また、自分が欲しい保障がどんなものであるのかも分かってきます。
生命保険は、加入すると長期間保険料を払い続けることになります。
一説では、人生で2番目に高い買い物ともいわれています。
(1番高いのは自宅だそうです。)
そんな高い買い物をするわけですから、慎重に本当にそれで良いのかを検討したいです。
そうすることで、無駄な保険料を支払うことなく、自分に本当に必要な保険に加入することができます。
保険は、定年退職後にも付き合う可能性のあるものです。
じっくりと検討して、自分に合う良いものを見つけてください。
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