出産時に考えたい子供と家族のために必要となる保険

出産したときに必要な保険を考える

出産のイメージ

出産は、人生において結婚と同様に非常に大きな意味合いを持つ出来事です。

それまでは自分または配偶者だけの身体であったものが、子どものための身体となります。

 

稼ぎ頭に万が一のことがあれば、配偶者のみならず、子どもが危険にさらされます。
そこで、子どもが生まれた場合、収入を保障する保険はそれまで以上にとても大切なものとなります。

 

しかし、だからと言って、闇雲に巨額の保険に加入すれば良い訳ではありません。
ここで入りすぎると、保険料が生活を圧迫して本末転倒となります。
そこで、必要な保険を選んで加入する必要があります。

 

生活の保障を考えるのが第一!

備えておきたい保険

子どもが生まれた際に加入を考える保険は2つあります。

  • 死亡保険
  • 学資保険

です。

 

死亡保険は必須となりますが、学資保険はケースバイケースです。
なお、以下では表記の便宜上、夫が稼ぎ頭で亡くなったと仮定して書きます。

死亡保険が必要な理由とその必要額

死亡保険が必要な理由

死亡保険とは、夫が亡くなった場合に妻と子どもの生活を保障するための保険です。

夫と子供のイメージ

ここで死亡保険金額を考える際に大切なのは、残された家族が生活をする分である、ということです。

 

闇雲に大きな金額である必要はありません。
金額を考える際に重要なのは以下の3点です。

 

残された人数

夫が亡くなる前に3人家族であれば、妻と子どもの2人分の生活費を考えればよいのです。
悲しいですが、夫が亡くなった場合には、一人分生活費の負担が軽くなります。

 

遺族年金

ちゃんと年金を払っていれば、子どもが18歳になるまで妻は遺族年金を受給できます。
その額は、子ども一人であれば遺族基礎年金分で年間で1,012,800円(月額84,400円)です。

 

夫が厚生年金や共済年金に加入していれば、更に遺族厚生年金や遺族共済年金を受給することができます。
その額は、遺族基礎年金と合わせると年間で概ね1,440,000円(月額120,000円)です。
(遺族厚生年金と遺族共済年金は、加入者の給与額(標準報酬)で掛け金が変わるため、年金額も増減します。)

 

そのため、それを差し引いて本当に必要な額だけを考えれば良いです。

 

妻の就業

また、仮に残された妻が働くことができれば、その保証金額は更に少なくて良いでしょう。
あくまで、死亡保険は残された家族の生活費であるため、残された家族に収入源があるのであればその分は減らして考えることができます。

 

必要な保障額

以上からは、子どもが20歳になるまで必要な保障額として3,000万円〜4,800万円あれば十分です。
概ね、1月ベースで120,000円〜200,000円の保障額です。

 

そして、これらは収入保障保険で入ることが望ましいです。
(収入保障保険について詳しくは、収入保障保険とはにまとめました。)

 

収入保障保険であれば、保証総額が逓減していくため、一般的な死亡保険に比べて毎月の保険料が安く済みます。
更に、タバコを吸わない、ゴールド免許である等の条件で、保険料がさらに安くなる商品があります。
そのため、長期間の死亡保障を出来るだけ安く確保するのに最も向いています。

 

たとえば、オリックス生命であれば、60歳まで毎月20万円保障される収入保障保険に30歳で加入した場合、保険料は5,680円で済みます。
保障総額は7,200万円になりますが、これはものすごく安く合理的です

学資保険のメリットとデメリット

学資保険

学資保険のイメージ

学資保険とは、毎月一定額を積み立てて、将来の満期に積立てた額+αを受け取れる保険です。
子どもが入学や卒業をした際に祝い金を受け取れる特約が付いたものなどもあります。

 

学資保険は貯蓄性がメインの保険であり、よく定期預金と比較されます。

 

当サイトでも、わかりやすく定期預金と比較してみたいと思います。
以下では、定期預金と比較してのメリット・デメリットで考えます。

 

学資保険のメリット
祝い金がある

子どもが一定の金額になるごとに祝い金が支払われます。
たとえば、中学校入学時、高校入学時等です。
(祝い金とは言いますが、満期の積立金の前払です。)

 

死亡保障が付く

商品によっては、親の死亡時に一時金が支払われるものや、払込が免除になるものがあります。

 

利率が定期預金より良い(場合がある)

満期での積立金が定期預金よりは利率が良い場合があります。
ただ、これは、商品によって異なるので、しっかりと確認する必要があります。

 

所得税と住民税の控除が受けられる

学資保険は支払った保険料に応じて、年末調整や確定申告で税金の控除が受けられます。
控除を受けることで、所得税と住民税が安くなります。
これは、定期預金にはない機能です。

 

デメリット
途中解約すると元本割れ

定期預金であれば解約しても原則として元本割れはしません。
ただ、学資保険は早く解約すればするほど元本割れが起こります。

 

保障を大きくすると利率が下がる(場合がある)

学資保険に付く死亡保障と満期の利率は反比例します。
そのため、保障を目的として学資保険に入ると、貯蓄性は悪くなります。

 

学資保険か定期預金か

以上から考えると、学資保険に入るのか定期預金を組むのかは結構悩むところです。
しかし、やはり金利や節税効果を考えると学資保険の方が良いでしょう。

 

また、定期預金では親が亡くなった時点ではそれまで支払ったお金しか受け取ることができません。
学資保険であれば保険料の払い込みが免除となり、万一の際も学資金は確保できます。
そうした点からも、学資保険の方が保障面で有利です。

子供自身は保険に入る必要はある?

子供の保険は必要?

これまで紹介してきたものは、親が子供のために入る保険についてでした。

  • 死亡保険
  • 学資保険

それぞれ、親に何かあった際、保険金が支払われる保険です。
ただ、これらの保険は子供に何かがあった際には保険金は支払われません。

 

そのため、子供を対象とした

  • 医療保険
  • 死亡保険

への加入を考える方もいらっしゃいます。

 

子供自身の保険加入は原則不要

しかし、子供自身を対象とした保険は基本的には不要です。
理由は、子供は大人に比べると公的保障が充実しているからです。
自治体により異なりますが、15歳程度までは医療費がほぼ全額支給されます。

 

また、小学校に入学すると、「災害共済給付制度」という任意保険に加入することとなります。
この保険は、日本スポーツ振興センターが運営している任意保険です。
加入は任意ではありますが、入学時に加入をすすめられることもあり、かなり多くの家庭で加入しています。
幼稚園から高等学校までの子供を対象としており、学校でのケガによる治療費が全額保障されます。

 

保険料は、学校種別ごとに毎月

病院

  • 幼稚園:270円
  • 小学校:920円
  • 中学校:920円
  • 高等学校:1,840円

と割安な保険料となっています。

 

そのため、あえて子供のための医療保険に加入する必要はありません。

 

これらの制度については、以下のページでさらに詳しく紹介しております。
あわせてご覧いただければ幸いです。
子供のケガや入院に備えて子供も医療保険に入る必要はある?

まとめ

赤ちゃんとお母さんのイメージ

 

以上、出産時に必要な保険について

 

  • 死亡保険(収入保障保険)
  • 学資保険

 

を考えてきました。

 

死亡保険であれば、闇雲に巨額の保障内容の保険に入るべきではないということが重要です。
学資保険であれば、金利や学資金の保障と言う点で定期預金より優位性がありました。

 

子どものために必要な保障は何か。
どの程度の保障が必要なのか。

その点を重視して保険を選べば、きっと適切な保険をしっかり選ぶことができます。

 



 

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