外貨建て保険って馴染みがなくてちょっとわかりづらいですよね。
生命保険と言えば、通常は日本円で保険料を支払い、日本円で保険金や解約返戻金を受け取ります。
それが一般的にイメージされている生命保険です。
そうした保険は、円建ての保険と言います。
しかし、円建ての保険とは別に、外貨で保険料を支払い、外貨で保険金や解約返戻金を受け取るものがあります。
そうした保険を、外貨建て保険と言います。
外貨建て保険って、聞いたことはありますか?
聞いたことがあっても、なかなか馴染みがなくてイマイチ分かりづらいものなんじゃないかと思います。
外貨とは、外国の通貨のことを指します。
外貨建て保険で一般的な外貨には、
- 米ドル
- ユーロ
- 豪ドル
があり、外貨建て保険の場合、それらで支払いや受取りを行います。
外貨建て保険には、円建ての保険にはないメリットがあります。
反面、もちろんですが、円建ての保険では意識しなくても良いデメリットもあります。
以下では、外貨建て保険にどういったメリットとデメリットがあるのかを説明します。
また、外貨建て保険に間違いなく加入をするためのおすすめの方法を紹介します。
ドル?円?外貨建て保険の簡単な仕組み
そもそも、外貨建て保険とはどんな保険?
外貨建て保険とは、加入者が支払った保険料を、保険会社が外貨で運用して積み立てていく保険です。
そして、その外貨を取り扱う国の金利が、運用利率として、払込んだ保険料に上乗せられます。
外貨を取り扱う国とは、米ドルならアメリカ、ユーロならEU、豪ドルならオーストラリアという感じです。
そのため、受け取るときには、
払込んだ保険料 + 外貨の金利
を受け取ることができるという保険商品です。
外貨建て保険にはどんな種類がある?
上で簡単に触れましたが、外貨建て保険は、払い込んだ保険料に金利を乗せて受け取ることができるものです。
そのため、外貨でお金を積み立てる、貯蓄性のある保険と言えます。
言い換えるならば、外貨で貯金を行っているようなものです。
そうした貯蓄性のある保険は、もちろん円建ての保険にも存在します。
円建ての保険で言えば、
が、外貨建て保険と同じ貯蓄性のある保険です。
ただし、通常、外貨建ての学資保険というものはありません。
一般的には、外貨建て保険では、「終身保険」や「個人年金」が存在します。
支払い方法は外貨?円?
外貨建て保険では、支払った保険料はドルなどの外貨で運用されます。
では、支払う保険料や受け取る保険金はどの通貨で行うのでしょうか。
最も多いパターンは、日本円で保険料を支払い、日本円または外貨で保険金を受け取るものです。
しかし、それとは別に、外貨で保険料を支払い、外貨で保険金を受け取る場合もあります。
これは、保険商品によって変わってきます。
図でまとめてみよう
今までの説明を図でまとめてみます。
外貨建て保険の仕組みを図にすると、次のようになります。
≪図で見る外貨建て保険の仕組み≫
外貨建て保険のメリット
外貨建て保険のメリットとは?
外貨建て保険には、日本円建ての保険にはないメリットがあります。
そのメリットとは、
外貨建て保険は最低保証利率が良いため、円建ての保険と同じ保障額を確保する際に、円建て保険よりも安い保険料で済む
ということです。
日本円建て保険より安くて済むとは?
予定利率が良いため安い保険料で済むとはどういうことか説明します。
終身保険等の貯蓄型の保険は、払込総額に利率が上乗せされて保険金が形成されていきます。
保険料 + 上乗せ利率 = 保険金総額
この上乗せ利率の部分が、外貨建て保険は、円建ての保険に比べて圧倒的に利率が良いわけです。
そのため、受取保険金総額が同じ場合、上乗せ利率が高い外貨建て保険の方が、円建て保険に比べて保険料が少なくて済むわけです。
ちょっと文字だとわかりづらいかもしれませんが、図で表すとこのようになります。
≪上乗せ利率の違いによる払込む保険料の違い≫
では、実際には上乗せ利率と保険料はどの程度異なるのか。
メットライフ生命の円建てと外貨建ての終身保険で比較してみます。
最低保証利率と月額保険料の比較
メットライフ生命(前メットライフアリコ)の円建て終身保険と、外貨建て終身保険で上乗せ利率を比較してみます。
メットライフ生命では、最低保証利率という、最低限度保障される上乗せ利率が設定されています。
そうした利率の違いは、同じ金額を積み立てる場合に保険料の違いとして現れます。
なお、保険料は以下の条件で算出しています。
【保険料算出条件】
- 年齢性別 : 30歳 男性
- 死亡保障 : 1,000万円
- 払込期間 : 60歳払込み完了
- 保障期間 : 終身
- 為替レート : 1ドル=115円で計算
保険名称 | 【円建て保険】 メットライフ生命 つづけトク終身 |
【外貨建て保険】 メットライフ生命 USドル建て終身保険 |
---|---|---|
最低保証利率 | 年1.5% | 年3.0% |
月額保険料 | 19,985円 | 17,020円 |
最低保証利率は、外貨建て保険の方が1.5%高く設定されています。
また、その違いとして毎月の保険料が、外貨建て保険の方が2,965円安くなっています。
このように、同じ金額の死亡保障を得ようと思っても、円建ての保険よりも最低保証利率が高い分、毎月の保険料が安くなるのが外貨建て保険のメリットです。
外貨建て保険のデメリット
外貨建て保険のデメリットとは
外貨建て保険には、円建て保険にはないデメリットもあります。
それは、
為替の変動により、受け取る保険金が減少するリスクがある
ということです。
為替の変動よる保険金の減少って?
為替の変動で保険金が減少するのは、外貨建ての保険だからこそ起こり得るデメリットです。
外貨建て保険は、契約者が払い込んだ保険料を外貨で積み立てて運用しています。
払込んだ際に受取る金額は、外貨での金額が基準となります。
そのため、払込が完了した時の為替相場と、受取時の為替相場の変動により、日本円での総保険金額が変動するわけです。
具体例で見てみよう
米ドル建ての外貨建て終身保険で例を挙げて考えてみます。
外貨建て終身保険契約者が、最低保証利率3%で、総額100,000ドル(10万ドル)を積み立てたとします。
この時点で、1ドル=100円だとすると、日本円での総額は10,000,000円(1千万円)です。
あとは、終身保険受取時まで毎年最低保証利率3%が上乗せされていきます。
この加入者が、払込み完了時から10年後に終身保険を解約して、保険金を受け取ることにしました。
10年後には、保険金総額は134,392ドルになっています。
(10万ドル×最低保証金利年3%で10年経過したとして計算しています。)
ただし、その際の為替相場は1ドル=70円になっていました。
すると、日本円での受取り保険金総額は134,392ドル × 70円 = 9,407,440円になります。
10年分の利息が上乗せされたのに、ドル安になったため日本円での受取額が元本割れしてしまいました。
これが、外貨建て保険の為替リスクです。
まとめてみると
以上をまとめてみると、次のようになります。
≪為替相場の変動による受取保険金額の変動≫
ただし、裏を返せば…
この為替リスクのデメリットは、裏を返せばメリットにもなりえます。
払込完了時に比べて、受取時に円安になっていれば、それだけ受取ることができる保険金額は増えます。
例えば、1ドル=100円が1ドル=120円になっていれば、受取ることができる保険金は1.2倍になります。
そのため、必ずしもデメリットだけでしかないとは言えません。
ただ、リスクであることにも変わりはないわけです。
円建て保険と外貨建て保険をどのように使うべきか
メリットとデメリットをどう考える?
以上が、外貨建て保険のメリットとデメリットでした。
これらのメリットを見て、どのように感じたでしょうか?
これらのメリットとデメリットを加味して、私は次のように考えます。
外貨建て保険は、すでに円建ての保険があって、更に死亡保障等がほしい場合に保障の分散や、資産形成という意味で加入する使い方が良いでしょう。
そのため、外貨建て保険のみにしか加入しない、というような使い方はお勧めできません。
以上のように考える理由
このように考える理由は2つあります。
1つ目の理由 保険に入る目的
1つ目の理由は、保険に入る目的によるものです。
保険は万が一の場合への確実な保障を得るためのものです。
為替リスクのある外貨建て保険のみで、確実な保障を得ようとするのは保険の目的に反しているといえます。
2つ目の理由 資産形成
2つ目の理由は、資産形成という観点によるものです。
すでに加入している保険があるのであれば、外貨建て保険の円建て保険にはない高金利を活かして、資産形成をするには良いです。
やはり、円建ての保険と比べると倍以上に金利が違いますから、大きな金額を長期間運用すれば金利の違いは結構大きいです。
失敗のない外貨建て保険への加入方法
外貨建て保険に加入する場合、自分だけで保険を選んで加入するのは非常に危険です。
専門家と相談しながら加入するようにしましょう!
というのも、これまでご紹介したとおり、外貨建て保険は為替の影響を大きく受けます。
そして、商品により、最低限保証される金利や、外貨と円の両替手数料等も異なってきます。
そのため、外貨建て保険に加入する場合には、そうしたことを熟知した専門家の意見を参考に加入するのが安全で確実です。
そうした専門家としては、FP(ファイナンシャルプランナー)が適任です。
FPさんとは?
FPさんは、保険や社会保障、人生設計等の専門家です。
そのため、FPさんに相談をすれば、既加入の保険とのバランスや、人生設計のことも加味しながら、外貨建て保険への加入を提案してくれます。
外貨建て保険への加入を悩まれる際には、加入前には失敗しないためにも、ぜひ専門家への相談を検討してみてくださいね。
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取扱い保険数 店舗により異なる
担当してくれるFPさんが、他の保険相談サービスや保険会社で働いた経験がある方が多く、提案や相談に関してベテランな方が多い印象を受けた。 保険の知識が豊富で、しつこい勧誘を行わなないFPとのみ提携しており、実際に私が相談した際には、自分でしっかり考えられる時間を取って次の相談日を設定してくれた。
自宅やファミレス等、幅広い場所での相談に対応してくれる。
他の保険相談のセカンドオピニオンとして相談するのにもおすすめ!
取扱い保険数 担当FPにより異なる
取扱い保険数が多く、相談者の目的に応じた豊富な提案が受けられる。
また、ライフプランに沿った提案をしてくれたのも印象的だった。
しつこい勧誘も一切なく、受けられる相談の質が高いと感じる。
他2社と甲乙つけ難く、他社とあわせて利用し比較して契約しても良い。
(私は実際に複数社をセカンドオピニオンとして利用しました。)
取扱い保険数 30社
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