保険料が安くなる「リスク細分型保険」とは
リスク細分型保険ってどんな保険?
「リスク細分型保険」という保険があります。
これは厳密にいえば保険の種類そのものではなく、保険の割引の種類です。
リスク細分型保険は、死亡保障のある保険で設定があることが多いです。
簡単に説明すると、健康状態が基準以上であれば保険料が割り引かれるというものです。
では、そのためにはどういった基準があるのか。
また、どんな種類の保険がリスク細分型保険に該当するのか。
それらについて説明します。
リスク細分型保険加入者は保険会社にとって優良顧客
健康な人は保険を使う可能性が低い
生命保険は、加入時に
- 病歴などの告知
- 医師の健康審査
を行うことで、極端に健康上のリスクのある人が加入できないようになっています。
(加入する保険の種類によって医師の健康審査は不要な場合があります。)
その理由は、加入者間の公平性を担保するためです。
保険は加入者間相互の助け合いシステムなので、一部の人が多く保険を使っていたのでは加入者間に不公平性が生まれてしまいます。
そこで、保険を使う可能性が同じ程度の人が加入できるようにしています。
健康上のリスクはさらに細かく分けることができる
健康上のリスクは、突き詰めていけば更に細かく分けることができます。
例えば、
- タバコを吸う人
- タバコを吸わない人
上記の2者では、明らかにタバコを吸わない人の方が健康上のリスクは少ないです。
このように、保険加入者間で健康上のリスクを細かく分けて、保険料を細かく設定していこうというのが「リスク細分型保険」の考え方です。
リスク細分型保険で健康上のリスクが低い(健康である)人を、一般的に「健康優良体」と呼びます。
この「健康優良体」の基準に該当する方は、いわば保険会社にとって優良顧客であり、割り引かれた保険料の設定となっています。
健康優良体の設定基準にはどういったものがある?
以上のように、保険料が割り引かれる「健康優良体」ですが、分類のための条件は保険会社によってさまざまあります。
ですが、さまざまある分類条件の中で特に多いのが次の4つの条件です。
- 喫煙の有無
- 血圧値
- BMI値
- 免許証の色
こうした条件によって、保険料の区分けがされることが多いです。
さまざまなリスク細分化の条件を解説!
喫煙の有無
健康状態の判断として最も多いのが喫煙の有無です。
厚生労働省の調査では、喫煙男性は、非喫煙者と比べて、
肺がんで死亡する割合が4.5倍高くなっているそうです。
【出典】厚生労働省『第2回たばこ対策関係省庁連絡会議 資料7』
こうした点から、非喫煙者は喫煙者に比べて死亡割合は低くなっているといえます。
そのため、死亡保険では保険料が安くなるわけです。
喫煙の有無の判定基準は?
喫煙の有無の具体的な判定基準は、「過去1年以内に喫煙をしていない」という条件であることが多いです。
また、喫煙の有無を判断するための方法としては、保険加入時の病院の検査で、唾液中のニコチン濃度を測定して調べることが多いです。
血圧値
喫煙の有無に次いで指標として多いのが、血圧値です。
これは、血圧値が一定の範囲内なら、保険料を割り引くというものです。
高血圧は、主に心臓関係の生活習慣病の原因となる病気です。
高血圧によって、心筋梗塞や脳卒中等の病気が引き起こされることがあります。
【出典】厚生労働省『高血圧ってどんな病気?』
血圧値の判断基準は?
血圧値の判断基準としては、最高と最低の血圧値が基準の値内に収まっているかどうかで判断します。
基準は、保険会社によって若干異なりますが、概ね以下の基準であることが多いです。
- 最高血圧 : 140mmHg未満
- 最低血圧 : 90mmHg未満
ただし、年齢によって基準値が異なってくることもあります。
そのため、まずは加入したい保険の基準値をしっかりと確認することが大切です。
BMI値
BMIの値も、健康優良体の判断の指標として用いられることが多いです。
BMIとは、太っているのか、痩せているのかということを判断する際に用いられる値です。
正式名称を「ボディー・マス・インデックス」値と言います。
BMI値の計算方法
BMI値は簡単に求めることができます。
次の式で計算した答えたBMI値です。
BMI値 = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
この計算式で求めた値が、概ね以下の範囲内なら健康優良体に該当する、というわけです。
(保険会社によって基準値は若干異なります。)
18 < BMI値 < 27
実際に計算してみよう
試しに、以下の身長体重で計算をしてみます。
- 身長 : 1.7m(170cm)
- 体重 : 60kg
60 ÷ 1.7 ÷ 1.7 = 20.8
この場合、BMI値は20.8となり、健康優良体に該当することになります。
BMI値はすぐに自分でも計算することができるため、考えやすい値だといえます。
免許証の色
免許証の色による判断は、ゴールド免許かどうかということです。
この基準は、先にあげた3つほどは用いられていませんが、たまに見る基準です。
何故、免許証の色が判断基準になるかというと、交通事故で、死亡したりケガをしたりする可能性が低いと考えられるからです。
免許証の色は次のような基準で変わっていきます。
グリーン
- 所持条件 : 免許取り立ての人
- 有効期間 : 3年間
ブルー
- 所持条件 : グリーン後初の更新をした人 または ゴールド以外の人
- 有効期間 : 3年間
ゴールド
- 所持条件 : ブルーで3年間無事故・無違反だった人。優良ドライバー
- 有効期間 : 5年間
【出典】神奈川県交通安全協会『運転免許・各種講習手続方法』
以上のように、ゴールド免許証を持っている人は、少なくとも3年間は無事故であるわけです。
そのため、死亡やケガをするリスクが少ないと判断され、保険料が安くなる優良健康体に分類する保険会社があります。
車を運転しない人はどうなる?
ここで、車を運転しない人の場合はどうなるのか疑問に思う方もいると思います。
車を運転しない方の場合、ゴールド免許証保有者と同じように健康優良体として扱われます。
車を運転しないのであればそれだけ死亡やケガのリスクが少ないと判断されるためです。
健康優良体基準に該当しない場合は?
健康優良体に該当しない場合高い保険料を支払うしかないのか?
以上が主な健康優良体の判定基準でした。
しかし、喫煙者の方等で、健康優良体の基準に該当しない場合でも悲観する必要はありません。
健康優良体に該当しない方は、「標準体」の扱いになり、保険料がやや割高になってしまいます。
ただ、その場合は健康優良体割引のない保険に入ればよいのです。
健康優良体割引のない保険の場合、保険料の差別化がされていない分、保険料は中くらいの保険料になっています。
図で表すと次のようになります。
健康優良体に該当しない「標準体」の場合の保険料例
もう1つ方法があります
健康優良体に該当しない場合、もう1つ方法があります。
それは、生活習慣を改めて、該当するようになったら加入するという方法です。
例えばですが、次のような方法が考えられます。
- 喫煙をやめる
- 内科に通い血圧値の治療をする
- 体重を減らしてBMI値を改善する
定期保険であれば、更新時までに該当するようにしておいて、更新時に割引が適用できる保険に見直せば良いのです。
健康にも良いですし、こちらの方法もおすすめです。
割引率や割引の有無をしっかり比較して加入しましょう
割引率は各社異なってきます
以上が、リスク細分型保険の仕組みや判断基準についてでした。
健康優良体は割引の恩恵を受けられますが、
- 割引となる保険の種類
- 割引率
- 健康優良体の判断条件
は各保険会社ごとに異なっています。
そのため、自分がどの保険会社の保険に入るのが最もお得なのかをしっかりと見極めて保険を選ぶことが大切です。
割引率などをしっかり比較するためには?
割引率や、最適な保険を選ぶためには保険の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)さんに相談するとうまくいきます。
FPさんに備えたい保障を伝え、その保障ができる保険に健康優良体割引があれば、どの程度割引になるのか等を調べてもらい、最適な保険を提案してもらうのが良いです。
私自身、Lifull保険相談という無料保険相談会社のFPさんにいろいろと希望を伝えて、保険に加入しました。
その際は、同じ保障内容となる何社かの保険を提案してもらいました。
そしてその中でも、保険会社ごとに
- 有料級の付帯サービスがあるもの
- 5年ごとに保険料が割り引かれるもの
- 健康診断の結果がイマイチだった私でも加入できるもの
このように、さまざまなメリットのある保険を複数提案してくれました。
結果的に、私はそのFPさんから保険に加入し、加入後の今でもいろいろと手続き関係でとてもお世話になっています。
代表的なリスク細分型保険にはどんなものがある?
ここまでご紹介してきたリスク細分型保険ですが、その中でも近年人気なのは「収入保障保険」です。
収入保障保険とは、定期死亡保険の1種類で、その仕組みから割安に死亡保障を確保することができ非常に人気があります。
収入保障保険は、多くの保険会社で、このページで紹介したさまざまなリスク細分化条件に基づき、保険料の割引が行われています。
もともと保険料が割安であるため、リスク細分化条件に合致すると更に安く死亡保障を確保することができます。
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その後も複数の保険見直しをお願いしたが、その都度最適な保険を提案してもらえてとても助かっている。
また、加入後にも住所変更や等にすぐ対応してくれて、お願いして正解だった。
取扱い保険数 店舗により異なる
担当してくれるFPさんが、他の保険相談サービスや保険会社で働いた経験がある方が多く、提案や相談に関してベテランな方が多い印象を受けた。 保険の知識が豊富で、しつこい勧誘を行わなないFPとのみ提携しており、実際に私が相談した際には、自分でしっかり考えられる時間を取って次の相談日を設定してくれた。
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他の保険相談のセカンドオピニオンとして相談するのにもおすすめ!
取扱い保険数 担当FPにより異なる
取扱い保険数が多く、相談者の目的に応じた豊富な提案が受けられる。
また、ライフプランに沿った提案をしてくれたのも印象的だった。
しつこい勧誘も一切なく、受けられる相談の質が高いと感じる。
他2社と甲乙つけ難く、他社とあわせて利用し比較して契約しても良い。
(私は実際に複数社をセカンドオピニオンとして利用しました。)
取扱い保険数 30社
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