変わりつつあるがん保険
従来のがん保険ではやや不十分?
がん保険に加入していたり、加入を検討したりする方は多いです。
がん保険単品での加入でなくとも、医療保険や死亡保険の特約である「がん特約」として、がんへの備えをされている方もいらっしゃることでしょう。
現在、日本人の2人に1人ががんに罹患すると言われています。
そのため、がんへの備えはとても重要です。
しかし近年、がんの治療方法が変わりつつあるということはご存知でしょうか。
そして、その変化のため、従来のがん保険では、これからの治療への備えとしてはやや不足する面も出てきています。
では、がんの治療方法がどのように変化しているのか。
そして、何故、従来のがん保険では、これからのがん治療への備えとして不十分なのか。
その理由を説明します。
がん治療の変化1 入院日数が短くなっている
入院日数はどんどん短縮傾向に…
従来、がん治療は病院に長い間入院し手術や治療を行うと言うイメージがありました。
もちろん、実際に入院して治療などを行うわけですから、それは間違いではありません。
ですが、近年のがん治療においては、入院日数がどんどん短くなっています。
では、代表的ながんで、入院日数がどの程度変化しているかを紹介します。
以下は、厚生労働省が発表しているがんの部位別入院日数です。
平成11年から、直近では平成26年まで3年ごとに調査がなされています。
がんの種類別 平均入院日数の推移
平成11年 | 平成14年 | 平成17年 | 平成20年 | 平成23年 | 平成26年 | |
---|---|---|---|---|---|---|
胃がん | 41.8日 | 39.3日 | 34.6日 | 26.8日 | 22.6日 | 19.3日 |
大腸がん | 39.0日 | 34.1日 | 30.7日 | 19.2日 | 17.5日 | 18.0日 |
肝がん・胆管がん | 33.2日 | 30.4日 | 26.9日 | 22.4日 | 18.6日 | 18.8日 |
肺がん | 44.8日 | 39.7日 | 34.1日 | 27.2日 | 21.7日 | 20.9日 |
乳がん | 調査結果なし | 11.8日 | 12.5日 |
【出典】厚生労働省『患者調査』
このデータを見ていただくと、全てのがんで平均入院日数が短くなっていっていることが分かります。
そして、平成11年と平成26年を見比べると、全てのがんで実に入院日数が半分程度になっています。
(乳がんのみ、平成23年からのデータしかありませんでした。)
入院日数が短くなった理由
入院日数が短くなった理由としては、以下の2つの理由があります。
理由1 身体に負担の少ない治療が可能になった
従来、がんは手術で身体にメスを入れての治療がほとんどでした。
その場合、手術後に回復まで時間がかかり、長期の入院が必要でした。
しかし、現在は内視鏡手術等の切らずに行う手術も増えてきています。
実際に、私の父も副腎のがんを内視鏡手術で治療しました。
そのため、回復も早まり、入院日数も短くすることができる訳です。
また、従来は入院が必要だった放射線治療等も、現在は日帰り(通院)で行う事が増えています。
理由2 短い入院の方が病院が儲かるようになった
こちらは、国の制度改正によるものです。
国が定める、診療時の値段となる「診療報酬」が改正された影響によります。
今現在、入院日数が14日以内だと、1日当たりの点数(価格)が高く設定されています。
そして、15日以降になると、1日当たりの点数が少なくなってしまいます。
病院としては短い入院で患者さんをたくさん入院させた方が儲かるわけです。
そのため、入院の短期化が起きていると言われています。
がん治療の変化2 外来(通院)での患者数が増加している
通院での治療者は増えているのか?
以上のように、がんでの入院はどんどん短くなっています。
上の「理由1」でも書きましたが、現在は日帰り(通院)でできる治療が増加しています。
そのため、がんの治療は、
「通院のみ」
か
「入院の後、通院」
で行われることが増えています。
実際にどの程度通院治療は増えているのか
では、通院での治療が実際にどのくらい増えてきているのか、また厚生労働省のデータで見てみます。
ここでは、病院でのがんの治療における、入院患者と、外来患者の推移を比較してみます。
各年ごとに、人数が多い方を赤太字にしてあります。
がんの入院患者数と外来患者数の推移
平成11年 | 平成14年 | 平成17年 | 平成20年 | 平成23年 | 平成26年 | |
---|---|---|---|---|---|---|
入院 患者数 |
166,100人 | 163,600人 | 164,600人 | 155,800人 | 147,800人 | 143,200人 |
外来 患者数 |
149,900人 | 146,600人 | 161,500人 | 170,700人 | 177,000人 | 187,300人 |
【出典】厚生労働省『患者調査』
以上が、入院患者数と外来患者数の推移です。
平成17年から20年の間で、外来患者数が入院患者数を上回っています。
グラフでも見てみよう
以上の表をグラフで表すと、更に外来患者数の増加が一目瞭然です。
以上のように、入院患者数と外来患者数を比べると平成20年の時点で外来患者数の方が多くなっています。
平成26年の時点では更にその差は広がっており、今後もさらに広がることでしょう。
このように、がんは、入院して治療する病気から、通院して治療する病気へと変化してきています。
従来のがん保険では現在のがん治療に対応できない場合も…
古いがん保険と現在のがん保険の違い
通院での治療が増えていることにより、古いがん保険では、満足のいく保障が受けられない場合もあります。
それはなぜかと言うと、通院時の保障がついていないからです。
従来のがん保険と現在のがん保険を比べると、主な保障内容に違いがあります。
≪従来のがん保険の保障内容≫
- がん診断一時
- 入院給付
- 手術給付
- 先進医療給付(特約)
≪現在のがん保険の保障内容≫
- がん診断時一時金
- 入院給付
- 手術給付
- 先進医療給付(特約)
- 通院給付
このように、現在のがん保険では、古いがん保険ではあまりなかった「通院給付」がついていることが多いです。
基本保障に組み込まれている場合もありますし、特約として存在している場合のどちらもあります。
「通院給付」とは
通院給付とは、その名のとおり、通院時に給付金が支払われるものです。
通院1日に対して、3,000円〜10,000円が支払われます。
この場合の「通院」の考え方は、保険会社により2通りの考え方があります。
1 入院後の通院を保障するもの
こちらは、がんによる入院後の通院治療に対して給付金が支払われるものです。
そのため、完全に通院のみでがんを治療する場合には適用されません。
2 入院の有無に関係なく通院を保障するもの
こちらは、入院の有無に関係なく、がんによる通院治療に対して給付金が支払われます。
入院に関係なく給付が受けられるため、こちらの方が保障範囲は広いです。
これからの治療に備えるには「がん通院保障」があるがん保険が安心
重要度を増すがん通院保障
以上のように、近年のがん保険には、がんの通院治療が増えてきたことに対応できるよう
「がん通院保障」
がついているものが登場してきています。
しかし、これはあくまで最近登場してきた保障のため、従来のがん保険ではついていないものも多いです。
どのように通院に備えるべきか
では、従来のがん保険に加入している場合に、通院にどのように備えるかですが、ちゃんと方法があります。
それは、現在のがん保険に見直すと言う方法です。
現在のがん保険は、従来のがん保険に比べて保険料が安くなってきているため、見直すと保険料が下がることがあります。
また、安い割に保障も充実しているものが多いです。
仮に従来のがん保険と保険料が同じでも、保障内容がかなり充実しているものも多いです。
また、定期タイプのがん保険に入っている場合には、終身タイプにした方が保障の面で安心です。
そのため、従来のがん保険から見直すと、保険料の面でも保障の面でも、内容が充実することが多いです。
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