定年退職間近の病歴のある母の保険をどのように見直したのか

定年退職後には物足りない保険を変えるために考えてみました

帰省を機に定年間近の母の保険のことを考えてみた

老夫婦

親の定年退職が迫るにあたり、見落としがちだけど気にかけておきたいものの1つが生命保険です。
この記事を書くきっかけになったのは、2013年の年末に実家に帰省し、ふと母と加入している保険の話になったことでした。

 

母は過去に胃がんを経験しており、また定年退職まで2年しかなかったため、入っている保険の話を聞くにつれ不安が増しました。
そこで、保険証券を出してきて見てみると、その保障内容は老後を迎えるにはとても不安な内容となっていました。

 

早めに見直しをしたいが…

保険は、年齢が上がるにつれ保険料が高くなります。
そのため、早めに見直しをしようと考えたのですが、どうしても過去の胃がん歴が引っかかりました。
実際に、母は過去に病歴を理由にあるため保険の加入を断られたこともあります。

 

そこで、私もこのようなサイトを作っているため、母の保険の見直しを考えてみました。
実際に、持病があっても入れる引き受け基準緩和型保険のことを考えている方の参考になれば幸いです。

母が実際に入っていた保険は、定年後を考えると心配なものばかりでした…。

見直し前に母が加入していた保険とは?

まず、見直し前に母が出してきた保険証券にそって、その内容を紹介します。
母が加入していた保険は以下の3つでした。

 

母が加入していた保険一覧
保険の種類 保障期間 主な保障内容 月の保険料
終身死亡保険 一生涯 死亡時300万円 月9,700円
がん保険 15年定期 入院時10,000円/日等 月6,600円
県民共済 1年定期 入院時10,000円/日等 月4,000円

 

それぞれについて、私が考えたのは以下のとおりでした。

 

終身死亡保険について

保障額300万円の終身死亡保険については、そのまま加入し続けることとしました。
加入したそもそもの理由は自分のお葬式代としての物であり、保障額としては必要十分なものでした。
そのため、このまま加入を続けることを勧めました。

 

15年定期のがん保険について

病院のカルテ

15年定期のがん保険については、最も不要だと考えました。
その理由は、今後更新のタイミングで保険料が跳ね上がるからです。

 

このがん保険はこの時点で66歳までの定期保険となっていました。
現時点ではまだ保険料は6,600円のため払えなくはないですが、更新のタイミングが来るとこの保険料が1.5〜1.9倍程度になります。
そのため、66歳時点での保険料はおおむね10,000円〜12,500円くらいになります。
(値上げ幅は保険会社によって異なります。)
そのため、次の更新の時が来た際に更新しないことをすすめました。

 

ただ、母はがんに罹患した経験があるため、がん保険の必要性を感じていました。
そのため、がんになったことがある人でも入れるがん保険への加入を考えました。

 

県民共済(総合保障4型)について

県民共済は決して悪い保険ではないのですが、これについても私は別の保険への乗り換えを勧めました。

 

ただ、母は乗り換えずにこのままで良いと言いました。
その理由を聞いてみたところ、次のように答えました。

 

 

県民共済って終身なんだからこのままで良いでしょ?


 

これについては大間違いです。
県民共済は終身でもないし、むしろ65歳になるとそれ以降の保障が減少していきます。
(詳しくは、県民共済と医療保険どっちに入るべき?に書いています。)

 

そのため、県民共済は一生涯の医療保険としては用いることができません。
あくまで、他の医療保険に保障を上乗せするのに使うべきものです。

 

県民共済の死亡保障も不要

また、県民共済は、医療保険と死亡保険を兼ねた保険です。
ただ、死亡保険にすでに入っている場合には、死亡保障が重複してしまいます。
そのため、その場合には県民共済での死亡保障は不要です。

 

そこで、母には別の医療保険への加入を勧めました。

私が母に勧めた保険はこの2つです

私は母に2つの保険を勧めました

紹介する男性

以上のとおり、私が見た感じでは母の保険としては

  • 「15年定期のがん保険」
  • 「県民共済(総合保障4型)」

が不要と感じました。

 

そのため、それに代わる医療保険とがん保険が必要と考えました。
ただ、母は9年前にがんになり手術を受けた経験がありました。
そのため、加入できる保険は限られています。

 

また、すでに子供(私です)も独立しているため、大きな死亡保障は必要ありません。
そして、最低限必要な分の死亡保険はすでに加入しているため、死亡保障の追加は不要と考えました。

 

以上の点を踏まえて、私はそれぞれ以下の保険を勧めました。

 

1つ目は「引受基準緩和型の医療保険」
2つ目は「引受基準緩和型のがん保険」

 

引受基準緩和型の保険とは?

引受基準緩和型の保険とは、いわゆる「持病があっても入れる保険」です。
この保険であれば、過去に病歴があったとしても、一定期間時間が経っていたり、最後の手術からある程度時間が経っていたりすれば、加入することができます。

 

この保険の「引受基準緩和」とは、保険会社が保険申込みを引き受ける基準を緩くしているという意味です。
そのため、持病や病歴がある人でも入れる保険となっています。

 

母にすすめた引受基準緩和型の医療保険

AIG富士生命
『ゴールドメディワイド』

 

ゴールドメディワイド

 

まず、母にすすめた引受基準緩和型の医療保険です。
これは、AIG富士生命の「ゴールドメディワイド」というものです。

 

すすめた理由は次のとおり3点あります。

  1. 引受基準が優しめ
  2. セカンドオピニオンサービスが付帯する
  3. 手術給付金が、入院保障日額の20倍である

 

引受基準が易しめ

この保険は、引受基準緩和型保険の中でも、引受基準が易しめの保険です。
実は、引受基準緩和型保険は、次のとおり更にその中で2種類に分けることができます。

  • 引受基準が厳しめのもの
  • 引受基準が易しめのもの

 

引受基準が厳しいものでは、その基準が次のように決められているものがあります。

『5年以内のがん等の入院・手術・治療・検査がないもの』

この場合、過去5年以内に一度でも治療や検査を受けていると加入することができません。

 

しかし、ゴールドメディワイドでは次のようになっています。

『5年以内のがん等の入院・手術がないもの』

「治療・検査」の有無が条件の中に入っていません。
そのため、5年以内に入院や手術さえ受けていなければ加入できることになります。

 

こうした引き受け基準の易しさが、今回この保険を選ぶポイントの1つでした。

 

セカンドオピニオンサービスが付帯する

医者

この保険には、T-PECという会社が提供する『AIG富士生命健康サービス』が付帯しています。
これは、いわゆる「セカンドオピニオン」と言われるサービスです。

 

このAIG富士生命健康サービスでは、医師の再診断が受けられるセカンドオピニオンサービスや、医療従事者による24時間健康相談が受けられます。
このサービスは通常は有料ですが、提携している保険会社の保険であれば無料で利用することができます。

 

母とは離れて暮らしているため、この健康相談サービスがあれば安心と考えました。
そのため、この附帯サービスがあることもこの保険を選んた理由でもあります。

 

なお、セカンドオピニオンサービス「T-PEC」については、別ページでも詳しく紹介しています。
セカンドオピニオンサービス【T-PEC】とは

 

手術給付金が、入院保障日額の20倍である

ゴールドメディワイドでは、手術を受けた際に受け取ることができる手術給付金が、入院保障日額の20倍になります。
入院保障日額が5,000円であれば手術給付金は10万円です。

 

他社の引受基準緩和型医療保険では、手術給付金はそのほとんどが10倍となっています。
そのため、少しでも多いほうが良いと言う母の希望で、この保険となりました。

 

 

母にすすめた引受基準緩和型のがん保険

アメリカンホーム保険
『みんなのほすピタる 緩和告知型ガン保険』

 

みんなのほすピタる 緩和告知型ガン保険

 

母にすすめた引き受け基準緩和型のがん保険は、アメリカンホーム保険の「みんなのほすピタる 緩和告知型ガン保険」です。
すすめた理由は、次のとおり3店あります。

  1. 引受基準緩和型のがん保険である
  2. 引受基準が易しめ
  3. セカンドオピニオンサービスが付帯する

 

引受基準緩和型のがん保険である

がんで入院する患者

最も大きな理由が、引受基準緩和型のがん保険であるということです。
そもそも、引受基準緩和型のがん保険が他社にはありませんでした。

 

引受基準緩和型の医療保険に、がん特約をつけることができるものはいくつかあります。
しかし、がん保険単体では他に選択肢がありません。

 

母の希望は、一度がんを経験しているだけに、がんにしっかりと備えたいという事でした。
そのため、医療保険に特約でがん保障を付けるのではなく、この保険に加入することにしました。

 

引受基準が易しめ

この保険も、「ゴールドメディワイド」同様、引受基準に『治療・検査』を問う項目がありません。
そのため、引受基準が易しく、過去にがんを患った母でも加入することができます。

 

これが、医療保険の場合と同じく、選んだ理由の1つとなっています。

 

セカンドオピニオンサービスが付帯する

「ゴールドメディワイド」と同様、この保険にも『T-PEC』のセカンドオピニオンサービスが付帯します。

 

実際にはゴールドメディワイドにすでに付帯されており、重複することとなるため、意味はありません。
しかし、万一どちらかに加入できなかった場合を考えると、両方についていても特に問題になることはありません。

気になる2つの保険の保険料は一体いくら?

気になる保険料はどのくらい?

以上の2つが私が母に勧めた保険です。
ただ、これで保険料が高ければ意味がありません。

 

実際に、私が母にすすめた内容で加入するとすると、保険料は次のようになります。

 

ゴールドメディワイド

5,575円

 

みんなのほすピタる 緩和告知型ガン保険

3,374円

 

保険料はどのくらい変わる?

見直し前の保険料と比べてみると保険料が安くなっていることが分かります。

見直し前 見直し後
保険種類 保障期間 保険料 保険種類 保障期間 保険料
死亡保険 一生涯 9,700円 死亡保険 一生涯 9,700円
がん保険 15年定期 6,600円 がん保険 一生涯 3,374円
県民共済 1年定期 4,000円 医療保険 一生涯 5,575円
保険料合計 20,300円 保険料合計 18,649円

 

以上のように、保険料がおおむね1,700円弱安くなります。
更に、保障期間も掛け捨ての定期保険から、一生涯保障が続く終身保険へと変わります。
保険料も安くなり、保障内容も充実するためこれは見直すべきだといえます。

ただし、加入に当たってはFPさんから入るよう勧めました

母には無料保険相談の利用を勧めました

保険相談

引受緩和型保険を選ぶことで、母の保険の見直しの内容が決まりました。
でも、ここでそのままその保険に加入するわけではありません。

 

加入に当たっては、無料保険相談サービスを利用して、FPさんから入ることを勧めました。

 

というのも、無料保険相談を利用することでメリットがあるからです。

 

具体的には以下のようなメリットです。

  • 他にも良い保険がないか提案を受けられる
  • 加入後の契約情報の変更時等にすぐ対応してもらえる
  • 保険金請求時に保険会社との間に入ってくれる(必要書類などをそろえてくれる)

 

私自身がFPさんから保険に入っている

実際に私は、無料保険相談会社のFPさんから医療保険とがん保険に加入し、上記のように契約情報の変更でお世話になっています。
また、保険金請求をする際にも、必ず連絡をするよう言われています。
というのも、必要書類の準備や、診断書の書き方などを事前にチェックしてくれるためです。

 

それらは、FPさんから加入しなければ、全て自分で手続きをすることになります。
実際に、保険金請求をする際には体調が悪くなっているわけですし、それらをするのはとても大変です…。

 

そのため、無料保険相談のFPさんがそれらを手助けしてくれるのは、加入後を考えるととても大きなメリットになります。

 

相談する無料保険相談会社は、みんなの生命保険アドバイザーにしました。
理由は、引受基準緩和型保険の相談に力を入れている無料保険相談会社だからです。
今後、実際に面談をして保険の見直しを行っていくことになります。

 

私の母のような方には保険を見直してみるのがお勧めです

母親

私の母のように、病歴があり、終身タイプの医療保険に加入されてない方は結構いらっしゃるのではないかと思います。
そういう方には、やはり引受基準緩和型の保険と無料保険相談での保険の加入がお勧めです。

 

老後の生活を考えれば、医療保険は確実に必要になります。
そして、実際に保険を使う場面のことも考えて保険に加入することも重要になってきます。

 

もし、引受基準緩和型保険に少しでも興味があれば、以下のページでさまざまな引受基準緩和型保険をまとめています。
ご覧いただくことで、保険料や保障内容のイメージがつかめるはずです。
持病があっても入れる引受緩和型保険比較・人気ランキング

 

母が実際に入った保険の内容

また、後日談となりますが、無事に母が引き受け基準緩和型保険に入ることができました。
ただ、保障内容に若干の変更を加え、更に保険料が安くなっています。

 

そこに至るまでに母が疑問に思った点や、実際に加入できた保険の保障内容については、別ページで詳しく紹介しています。
合わせてご覧いただければ幸いです。

 

持病があっても入れる保険で母が悩んだ2つのポイントとは?
ガンを経験した母が加入した2つの引受基準緩和型保険の保障内容とは