請求した資料は到着したが
引受基準緩和型保険はどこが分かりづらかった?
先日、「退職を控えた親に必要な保険を考える」で紹介したとおり、退職を控え病歴もある私の母に引受基準緩和型保険を勧めました。
引受基準緩和型保険とは、病歴がある人でも、3〜5個の条件をクリアすれば申し込みができる保険です。
加入に当たっては保険無料相談の利用をすすめましたが、母は自分でも資料請求をしていました。
ただその資料を読んでもイマイチ分かりづらい部分があったようです。
では、どのような点で悩んだのか。
そして、どのように解決をしたのか紹介します。
悩んだ点は「入院給付」と「先進医療特約・祝い金特約」
資料だけで分かりづらかった点とは
母はあまり保険には詳しくないため、取寄せた資料を一人で読んでも分からない部分があったようです。
そこで、母から私に質問が届きました。
その際に聞かれたのは次の2点についてでした。
- 入院給付の日額
- 特約内容の要否(先進医療特約・祝い金特約)
今回は、引受基準緩和型の「医療保険」と「がん保険」の2つを検討しています。
それら両方の資料を取り寄せたために、分からなさが倍増してしまったみたいです。
入院給付の日額について
母が悩んだ1つ目のポイントは、入院給付についてでした。
入院給付そのものについては、考え方は簡単です。
入院給付とは、入院した際に1日当たり受取ることができる保険金です。
医療保険の最も基本となる保障です。
この金額を、医療保険とがん保険でそれぞれ何円ずつにするかで迷ったようです。
入院日額で選べる金額は?
医療保険もがん保険も、入院給付で設定できる金額は商品によりさまざまです。
ただ、一般的に多い設定金額としては、次のようになっています。
医療保険では
- 5,000円
- 10,000円
がん保険では
- 5,000円
- 10,000円
- 15,000円
の設定があります。
これらの中から、それぞれいくらにすべきかがやや難しかったようです。
特約の要否について
保険には、特約事項としてメインの保障以外にさまざまな保障を付けることができます。
今回、2つの保険を検討するにあたり、先進医療特約を付けるべきかを迷っていました。
また同時に、特約で存在する「祝い金特約」も付けるか迷っていたようです。
先進医療特約とは?
先進医療とは、健康保険適用医療とするか評価するために厚生労働大臣が指定する高度な医療です。
健康保険適用ではく全額実費となるため、治療を受けた際に、300万円等の高額な医療費が発生する場合があります。
その医療費を保障するのが先進医療特約になります。
祝い金特約とは?
祝い金特約とは、加入後に3年おきに5万円が支給される、というようなものです。
自分へのご褒美として紹介されていることが多いです。
こうした祝い金特約は、特に昔からある生命保険会社の保険でよく付加されていました。
そんとあめ、特約として馴染みがあり、付けようかどうかで迷ったということです。
それぞれの疑問に私が提案した答えは
母の疑問点に答えました
以上2つの点が、母が疑問に思ったところです。
聞いてみればなんとなく納得の内容でした。
母の年代の人は、保険会社の外交員さんにすすめられるがままに保険に入ってきている方が多いです。
そのため、自分で保障内容を検討するということに特に慣れていません。
これらの保険に加入される方は、実際にこうした点で悩むことも多いのではないかと思います。
そこで、私なりに考えた回答を紹介します。
入院保障日額について
入院保障日額については、医療保険とがん保険でそれぞれ次のように加入することをすすめました。
医療保険 : 5,000円
がん保険 : 5,000円
こう答えたのは、入院費用が高額になっても、健康保険制度の高額療養費制度があり、自己負担額はそこまで多くはならないためです。
また、引受基準緩和型保険は一生涯保険料を払い続けることになります。
そのため、保険料の負担をあまり大きくしないほうが良いです。
医療保険の入院保障日額を5,000円増やせば、毎月の保険料は概ね5,000円上がります。
いざという時に備えるべきなのは確かなのですが、だからと言って老後の毎月の5,000円は大きな負担です。
そのため、私はできるだけ負担を大きくしすぎないよう母に伝えました。
先進医療特約・祝い金特約について
先進医療特約と祝い金特約については以下のように提案しました。
先進医療特約は付ける。
祝い金特約は必要ない。
先進医療特約について
先進医療特約自体は、実際には使われることは少ない特約ですが、だからこそ、その分掛金は安く設定されています。
(母が検討している保険では毎月の特約料は195円です。)
しかし、使われることが少ないからと言って、備えておかなければ、万が一使う際にはすべて自己負担となります。
特に、がん治療で用いられることのある先進医療費は高額となります。
がん治療での先進医療
- 重粒子線治療 : 304万円
- 陽子線治療 : 259万円
【出典】厚生労働省『平成25年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について』(PDFのため注意)
200円未満の金額を負担することで、万一の場合に備えられます。
この金額であれば、毎月支払うのも負担にはなりません。
そのため、先進医療特約は付加するよう伝えました。
祝い金特約について
祝い金特約は、付けると保険料がかなり高くなってしまうため付加しないよう伝えました。
この特約を付けると、数年ごとにお金がもらえるため、つい付加したくなるようです。
でも、祝い金とは名ばかりで、その分のお金は毎月の保険料と一緒に自分で支払っています。
今回の場合では、祝い金特約を付けると毎月の保険料が3,000円程度アップしてしまいます。
祝い金のために毎月の保険料の負担が重くなってしまったのでは本末転倒です。
そこまでして祝い金を求めるよりは、老後の別のことに使った方が良いでしょう。
以上のように話しましたが、決められなかったため専門家の力を借りることに
提案したが母は完全には納得せず
ここまでご紹介したように、私は母に提案をしました。
しかし、どうしても納得がいかない部分があったようです。
それは、入院給付についてです。
入院給付について私は、次のように加入するよう答えました。
- 医療保険 : 5,000円
- がん保険 : 5,000円
ですが、母としては次のように入院給付は厚めにしたいという考えのようです。
- 医療保険 : 10,000円
- がん保険 : 5,000円
やはり、老後の入院生活での入院資金が心配ということでした。
(もちろん、息子である私がいるから心配しないで、とは言っているのですが…。)
完全納得の保険加入に向けて
そこで、こうした疑問は、無料保険相談のFP(ファイナンシャルプランナー)さんにぶつけてもらうことにしました。
というより、もともと、加入に当たっては無料保険相談を利用することにしていたため、その初回相談の際に聞いてみてもらうことにしました。
今回、引受基準緩和型保険を相談するにあたっては、みんなの生命保険アドバイザーという無料保険相談会社に申し込みました。
理由は、引受基準緩和型保険の相談に特に力を入れているからです。
(他社では病歴があると相談できないこともありますが、こちらは相談可能です。)
相談時には、入院保障日額についてのことを保険の専門家であるFPさんに聞いたうえで決めることにしました。
引受基準緩和型保険についての相談が増えているそうです
FPさんから聞きましたが、最近では、私の母のように持病があっても入れる「引受基準緩和型保険」を検討する年配の方も多いそうです。
引受基準緩和型保険が登場して、今まで保険に入れなかった人も入れるようになったためとのことでした。
そういう意味で、引受基準緩和型保険はお助け保険であるとも言えます。
そうした場合FPさんは、
- 普通の保険との違いはどういった点なのか
- 過去にかかったことのある病気や持病でも保障されるのか
- どういった特約が必要なのか
- そもそもどの保険がいいのか
ということ等について丁寧に説明をしているとのことでした。
保険が苦手な方でも、無料保険相談のFPさんにお願いすれば分かりやすく1から説明してもらえます。
私自身も相談をしてみましたが、保険の契約のごり押しや無理な提案は一切ありませんでした。
その後無事に加入できました
その後、上記のFPさんに相談してみて、無事に母は保険に加入することができました。
入院給付の金額については、FPさんに色々と聞いてみて、母なりに納得して加入できたようです。
手続き後、無事に保険証券が届いたため、加入した保険の保障内容と合わせて解説しています。