家を購入した際に考える保険
忘れがちな「家を購入したとき」の保険見直し
人生において保険を見直す時期は何度かあります。
ただ、その何度かのうち、あまり意識されていない時期があります。
それは、分譲マンションや一戸建てなどの家を購入したときです。
実際に、私の職場で家を購入した人に話を聞いても、保険を見直す事は少ないようです。
購入時は、
- 住宅ローンの金利
- 固定資産税等の税金
- 火災保険
のことに目は行っても、生命保険にまで目が行くことは稀なようです。
ただ、家を購入した際にも見直すべき保険はあります。
また、見直すことで保険の無駄を減らし、支出の削減も行うことができます。
そうすれば、住宅ローンの返済を少しでも楽にすることができます。
では、家を購入した際にはどのように保険を見直せば良いのかを説明します。
家を購入した際に考えるべき生命保険のことは?
見直すべき生命保険
家を購入した際に見直すべき保険は
死亡保険
です。
この死亡保険を見直すべきなのには、見落としがちな別の生命保険の存在が関わっています。
まずは、その見落としがちな別の生命保険のことを説明します。
見落としがちな生命保険
見落としがちな生命保険とは、住宅ローンを組んだ際の団体信用生命保険(団信)のことです。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの借り主が返済途中で死亡してしまった場合に、住宅ローンを代わりに支払ってくれるものです。
死亡時の保険金が住宅ローンに充当されるイメージです。
種類によっては、死亡時だけでなく
- がん
- 心疾患
- 脳梗塞
等の疾病になった場合にも、住宅ローン分を返してくれるものもあります。
住宅ローンを契約する際には、ほぼ必ずこの団体信用生命保険に加入することになります。
銀行の住宅ローンの場合
銀行の住宅ローンであれば、団体信用生命保険の保険料が毎月のローン返済額に含まれています。
(厳密には金利に上乗せされています。)
そのため、銀行の住宅ローンを借りている方は、自動的に団信に加入していることになります。
フラット35の場合
住宅金融支援機構のフラット35は、団体信用生命保険は任意加入となります。
そのため、団信のみを見直すということが可能です。
フラット35の加入時に、特約としてすすめられるため、多くの方が加入しているはずです。
【参考】住宅金融支援機構『機構団体信用生命保険特約制度のご案内』
なお、フラット35の団信は必ずしも住宅金融支援機構の特約のものに入る必要はありません。
特約のものとは別に、団信と同じような機能を持つ生命保険に加入しても良いのです。
ここで、収入保障保険を活用すると、大きく団信の保険料を減らすことが可能です。
住宅ローン契約時の団信保険料を節約する方法とは?
団信は何を保障している?
団信で見落とされがちなのは、団信がいったい何の保障をしているのかという点です。
団信が保険である以上、何らかの状態に対しての備えとなっているはずです。
団体信用生命保険は、死亡保険で備えるべき遺族の「住居費」の部分の備えとなっています。
死亡保険では、遺族の
- 生活費
- 教育費
- 住居費
等について備えることとなります。
団信では、そのうちの住居費の部分を賄っていることになります。
そのため、死亡保険での備えとして考えていた「住居費」相当分の金額は、死亡保険の保障額から減らすことができます。
団体信用生命保険を踏まえて見直すことのできる金額とその注意点
実際に死亡保険で実際に見直すことができるのは?
団信のことを踏まえたうえで、具体的に死亡保険をいくら見直すことができるかですが、見直し時点での家のローン残額分を死亡保険の保障額から減らすことができます。
既加入の死亡保障額 − 住宅ローン残額
全額分の見直しはできない
ただし、住居に係るお金の分全てを見直すことはできません。
というのも、仮に団体信用生命保険を使うことになり、ローンを返済し終わったとしても以下の費用は必ず発生します。
- 修繕積立金
- 固定資産税
これらは、どちらも住宅ローンの有無とは関係なく毎年発生する固定費用です。
(修繕積立金については毎月発生です。)
そのため、死亡保険から住居費分を見直す場合には、以上2つ分の保障は残すようにしてください。
減らせるのはあくまで、住宅のローン額相当分です。
見直し時に注意しておきたい点
団信により死亡保険の見直しができるとはいえ、1つ注意点があります。
それは、住宅ローンを夫婦で分けて組んでいる場合です。
何故注意が必要かというと、その場合、団体信用生命保険の保障額も住宅ローンの分担分のみになるからです。
具体例で考えてみると
仮に住宅ローンを夫婦で完全に半分ずつ組んでいるとします。
その場合、夫婦のどちらかに万一のことがあっても、団体信用生命保険で支払われる保険金額はその万一のことがあった方の負担分のみとなります。
そのため、死亡保険で減らすことができる住居費の分は、あくまで自分の負担分のみとなります。
このように、夫婦で住宅ローンを分担している場合には、死亡保険の保障額から住宅費を全額減らすことはできません。
そのため、夫婦で分担して住宅ローンを組んでいる場合にはご注意ください。
保険の見直しの際はどのように行う?
見直し時には新しい保険への乗り換えも含めて考えてみよう
団体信用生命保険分の死亡保険見直しの際は、もちろん、今まで加入していた保険会社に相談して、保障額を下げるのも有効です。
ですが、せっかく見直すのであれば、新しい保険への乗り換えも含めて、幅広く保険を考えてみた方が良いです。
その理由は、昔入った死亡保険よりも今の死亡保険の方が保障が充実しているからです。
そのため、さらに安く良い内容の死亡保険に加入できる可能性が高いです。
現在の保険はとても充実しています
現在の保険では保険料が安いのももちろんですが、付帯サービスも充実しています。
私が加入している医療保険等には、T-PECという会社が提供するセカンドオピニオンサービスが付帯されています。
このサービスは、無料で使えるサービスとは思えないほどの素晴らしいサービスです。
近年は規制緩和の影響で保険業界も競争化が進み、良い保険が非常にリーズナブルになっています。
せっかく保険を見直すのであれば、より良い保険に見直すことをおすすめします。
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