古い保険の解約時期には十分にご注意を!
保険の見直しを行い、より安くて保障も良い新しい保険に加入できることになったら、もちろん古い保険を解約しますよね。
でも、古い保険の解約は焦らないでください!
解約のタイミングには注意が必要です。
早まって解約してしまうと、せっかく保障を厚くするために保障を見直したのに、最悪の場合保険がなくなってしまうという事態が生じます。
何故、保険がなくなってしまうのか。
そして、そうならないためにはどのタイミングで解約をすればよいのか。
そのことについて説明します。
保険会社に保険金支払いの責任が生じる時点とは
保険金支払いの責任が生じるタイミング
まず、保険がなくなる危険を知るためには、保険会社に保険金支払いの責任が生じる日を知る必要があります。
そのため、保険に加入する場合に、そもそも保険会社はどの時点で、被保険者(加入者)に対して保険金支払いの責任が生じるのかを見てみます。
責任開始日
生命保険会社が、被保険者(加入者)に対して、保険金を支払う義務が生じる日を責任開始日と言います。
責任開始日がどのようになるかは、各保険商品の契約要綱である「約款」に記載されています。
ただし、ほぼ全ての保険会社で同じ条件がもうけられています。
その条件とは、以下の3点がそろった時点です。
- 保険の加入申込書
- 医師の診断結果(又は健康状態の告知書)
- 第1回目分の保険料
以上の3点がそろった時点が責任開始日となり、保険会社は被保険者に対して保険金を支払う義務が生じることとなります。
なお、すでに加入している保険の責任開始日については、保険証券や契約内容のお知らせで確認することができます。
責任開始日の後でも遡って契約が解除される場合がある
責任開始日と保険の成立日
以上のとおり、責任開始日以後、保険会社は被保険者に対して保険金を支払う義務が生じます。
でも、責任開始日を過ぎたからと言って、まだ古い保険を解約してはいけません。
何故なら、責任開始日は保険会社に保険金を支払う義務が生じる日であって、まだ保険契約自体が成立しているわけではないからです。
では、いつ保険会社との間で生命保険契約が成立するかというと、それは保険会社が保険を引き受けることを承諾した日です。
つまり、生命保険は、先ほど上で紹介した被保険者(加入者)側からの
- 保険の加入申込書
- 医師の診断結果(又は健康状態の告知書)
- 第1回目分の保険料
が揃った時点で保険会社に保険金の支払い義務が生じ、それに加えて、更に保険会社が保険を引き受けることを承諾した時点でようやく保険契約が成立して、責任開始日にさかのぼって保険が有効になるわけです。
≪生命保険の責任開始日と契約成立日≫
保険が全くない「無保険状態」になってしまう怖いパターン…
保険成立日まで既存の保険の解約は待って!
以上のとおり、責任開始日と保険契約成立日までは間があることになります。
そのため、責任開始日以降であっても、場合によっては保険成立日までの間に、さかのぼって保険契約を解除されてしまうことがあります。
さかのぼって保険契約を解除される場合とは、主に以下のような場合があります。
- 申込書に重大な不備があった
- 保険契約を引き受けられない健康状態と判断された
このような場合には、責任開始日にさかのぼって保険契約が解除されます。
もちろん、それまでに支払った分の保険料は返還されますが、保険契約自体がなかったこととなりますので、責任開始日以降に保険金支払事由が発生していたとしても保険金は支払われません。
そのため、新保険の契約成立前に既存保険を解約してしまうと、加入保険が全くない状態となってしまいます。
≪保険が全くない状態となってしまう場合≫
したがって、既存保険を解約するのは、保険契約が成立するまで待たなければいけません。
保険契約の成立が分かるタイミングとは
では、保険契約が有効に成立したのを知る方法ですが、主に2つあります。
- 保険契約を申し込んだ無料保険相談会社や保険会社の営業員から保険契約成立の連絡があった場合
- 生命保険証券が自宅に送られてきた場合
以上の場合には、確実に保険契約が成立していることが分かります。
そのため、既存保険の解約は以上のような方法で、保険契約の成立を確認してからにしてください!
一度保険が無くなってしまうと、最悪の場合保険に加入できなくなってしまいます
一度断られるとその後も断られる可能性大!
新保険の成立前に、既存保険を解約してしまい、新保険の引受けを断られたとします。
その場合、保険が全くない状態になってしまうということを上で書きました。
そうした場合に、
保険が全くなくなっちゃったけど、
また別の保険に申し込めばいいや。
と思われることもあるかもしれませんが、なかなかそうもいきません。
というのも、健康状態が問題で保険引受を断られた場合には、他の保険会社でも断られる可能性がとても大きいからです。
保険会社ごとに、健康状態の引受け基準は違います。
ですが、それでも健康状態に問題があれば引き受けを断られることがほとんどです。
私はFPさんからの保険成立の連絡を待ってから旧保険を解約しました
無保険状態にならないためには、保険の成立を知ってから、古い保険を解約する必要があります。
ただ、複数の保険に加入する場合は、それぞれの保険の成立をしっかりと確認してから解約する必要があるため、ちょっと面倒かもしれません。
私は、保険を見直す際別々の会社の「医療保険」と「がん保険」に加入しました。
ただ、その際でも古い保険の解約のタイミングには特に迷いませんでした。
それは何故かというと、FP(ファイナンシャルプランナー)さんからの合図を待って古い保険を解約したからです。
FPさんからの合図とは
私が保険の契約をお願いしたLIFULL保険相談のFPさんからは、古い保険の解約について、このように言われていました。
古い保険を解約する場合には、必ず私が
「保険が成立しました」
と連絡を差し上げてからにしてください!
そのため、私はFPさんからすべての保険の成立の連絡をもらってから古い保険を解約しました。
なので、無保険状態になることはなく安心して保険の見直しができました。
せっかく新しい保険を検討していたのに、全く保険がなくなってしまっては本末転倒です。
古い保険の解約を自分で間違いなくできるという方は問題ないかとは思うのですが、少しでも不安な方は、私のようにFPさんの力を借りると良いと思います。
私は、保険を見直す際もFPさんに自分に合った保険を教えてもらえたりと、とても助かりました。
全くの無保険状態にならないように、既存保険の解約時期にはくれぐれもお気を付けくださいね。
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